ねじれ まみれ
◇画像は朝日引用◇
◆毎度ご来場ありがどうございます。
前回、ちょいと触れましたけれど、憲法は不思議な現象で。アメリカが日本の植民地支配をやりやすく、二度と逆らわないようにと決めた「平和憲法」。
なのに。
憲法改正を叫んでる自民党がアメリカべったり、当所「アメリカに押し付けられたものだから認めない」としてた革新、野党が憲法死守、という「逆転現象」。ねじれ。
誰がみてもわかりにくい。
「アメリカの手先が憲法守り抜く、反米側が改正」なら筋が通るのに。
◇高プロねじれ◇
上記に記事を引用した「高プロ」。「労基法を改正して過労死を減らそう」という自民に対し、「こんなのが通ったんでは過労死が増える。企業が残業代払わず、タダ働きさせたいがための悪法だ」と攻撃する野党。
が単純な図式。
これまた憲法同様ねじれてる。
野党が「このままにしろ」。与党が「変えろ」。
これじゃー保守が変革で、体制、政権に逆らうべき野党が保守勢力。
しかも。
野党や反対してる人達の話を聞いてみると。
まるで「今の労働基準法運用がとてもいいものだから、未来永劫死守するべき」という主張。
現実に労基法の運用を実体験してる自分から見ると。現行法は十分腐ってる。
実例一 〇外人が埼玉の飯場みたいなところで重労働に喘いでいて、いざ帰国。なのに経営者は金を払わない。このまま帰らせたんじゃ大和民族の恥じ、とばかりに乗り出したこの私。労働基準国に乗り込み、タイムカードも出し、勧告させた。
お見事。
・・・といけば万々歳だったけれど。電話しようが、書面で警告しようが、結局、金は取れずじまい。馬鹿丸出し状態のまま彼は日本を後に・・・。
実例二 〇自分の話。英知出版が原稿料未払い。会社に押しかけても、約束して行ってるのに払わない。監督署に出向き、支払い命令を出してもらったけれど。
なんにもならず。
すなわち、なにが言いたいのかというと。現状、現実の労基法も監督署も労働者の味方にはなってない。条例やら法律なんかいくら並べてもザル法だというわけで。
電話なんかいくらしても、手紙や書類なんか何度渡しても、根性が腐りきった奴は払わない、出さない。
だから、大企業が裁判に負けた時のみは体裁が悪いから支払い可能性もあるけれど、現場の、中小の実例ではあくまで泣き寝入り、労基法やら関係省庁、役所なんて単なる飾り、税金泥棒ここに極まれり、が実態。
こういう現実を知らず、まるで法律や憲法が御託を並べると、すみずみまでその支配地域を影響が覆っている、と信じ込んでる人間たちが、上滑りというか、法治主義のお題目にしか注意が行かず、猿芝居を繰り広げてるというザマ。
弁護士なんかだって、相談したところで「裁判になったら勝つ、負ける」の見通しは立てるけれど、例えば離婚調停にしたって、慰謝料が取れる段取りになっても、実際、払い込まれてるか否か、は別問題というわけ。
よって「この法律が通るとああなる、こう変わる」というのは本当に前提が適用されるのはほんの一部で。現実には今だって労基法違反はあるし、一見労働者の味方みたいに思われてる賃上げや時給アップにしたって、余裕をかましてるのに出さないところと、今現在、いつ店を畳もうか考えてる、実際に倒産する事業所とはわけが違う。
文化人、評論家は、あるいは与党の幹部は上流階級、大企業しか見えてないので、ピラミッドのすそ野、最も多くの人々が所属してる「税金奴隷階級」からは浮世離れ。
だから、「高プロ」や労基法改正、改悪を取り上げるなら、「自民案が通ったんじゃ世の中真っ暗闇」じゃなくて。
「今も十分腐ってるけれど、自民案は日本破滅、財政悪事、過労死、税金奴隷滅亡路線」といった認識でいかないと話にならない。
少なくとも、対案を出す。現状の事実認識から始めないと。
ひたすら単純クレーマー、政府案反対、じゃ法案が潰れても「腐ったまま凍結」。
バリバリ守旧派、保守丸出し。
現状維持が幸せなら、保守だし、政権に入って現体制固定させる側に回るべき。
まるで民主主義やら現行の労基法運用実態が全人類目指すべき理想郷、みたいに思い込んでる連中って一体?
「日本には食うに困ってる人はいない」なんていうブルジョア以上しか付き合いがない、その時点で議員失格保守党幹部やら、今の労働法が神の下したる金言が如く信じ込んでる、見当違い避難を続ける、野党、文化人、評論家。
どっちもどっちだが。前提認識、いずれも狂ってますね。
私の他にも誰かこの指摘をしてる人、いるのかいないのか。
未払いや労基署の無力ぶりを体験した人、まさかこの世に一人しかいない?
ならば自分だけアンラッキー人間なのか。
たまたまハズレ監督署員に当たり続けなのか?
あくまで白が黒、ではなく、闇夜の紺が真っ黒。
発酵食品、完全に腐った、食べたら死ぬ状態なわけで。
法治主義とはばい菌そのもの。放置すれば膿む。死ぬ。