第11章悲しい勝利 誰もいないスポットから飛び込んだ
決行の日は8月9日だった。計画の上ではない。旅館の2階廊下の隠れたところに、1台だけピンク電話があるのを見つけたことが引き金となった。私は思わず暴走族をやってる男友達に電話した。機動力のあるのはアイツらしかいない。
「聖子やけど、覚えてる?」「あ、どうしたん?」「今私、●●●●におるの」「どこや、それ」「三重。地図で調べて」
いきなりかかってきた電話に友達はびっくりした様子だったけど、説明するうちに私の置かれた状況を理解してくれた。「逃げるって泳いでか」「うん泳ぐわ。だから迎えにきて欲しいんやけど。地図で探して3時ぐらいに来て」すでに決心はついていた。無理矢理買わされたバッグも、着物も、旅行に持ってきた荷物も財布も全部放ったらかして、私は旅館を抜け出した。まだ日は高い。島はいつものように静まりかえっている。立ちんぼのおっさんの前はわざと平静を装って歩いた。
小道を通って例のポイントへ。やっぱり誰もいない。よし、今だ。今しかない。
服を着たままだと、水を吸った重みで体が動かなくなる。確かそう聞いたことがある。
私はトレーナーとズボンを脱ぎ捨てた。もう恥ずかしさなんてなかった。ブラジャーとパンティ姿になった私は、1メートルほど下の海に飛び込んだ。冷たい水が体を包む。
慌てて手足を動かす。見つかったらまた連れ戻されてしまう。最初はそれだけを恐れて泳いだ。クロールに疲れたら平泳ぎに。
幸い誰も追いかけてくる気配はなかった。
漁船も通らない。ただ途中で、岸にたどりつけずに溺れるんじゃないかと考え始めてからは、体が強ばって言うことをきかなくなってきた。死にたくない。死にたくない。
あれだけ人生に諦めの入っていた私なのに、やっぱり死ぬのは怖くてならなかった。途中、いろんなことを思い浮かべた。私が死んだら誰が悲しむだろう。そんなことも考えた。誰の顔も浮かんでこないのが悲しかった。どれぐらいの時間泳いだかわからない。
足が地面に着いたときは、もう全身クタクタで、腕には感覚がなかった。下着姿で歩き回るわけにもいかず、私は首まで海に浸かりながら、友達の迎えを待った。
バイクと車の爆音が聞こえてきたのは、到着後15分ほどしてからだった。
あれからもう、何年経っただろう。
つい最近、懐かしくなって「N」の女将さんに電話をかけてみた。お金にはうるさかったけど、お母さんのような人だったと私は今でも思っている。「メグミちゃん、元気?最近不景気で困ってんのよ」近くにスペイン村「鳥羽市のテーマパーク」ができてから、●●●●にも家族客が多くなり、島内が健全化しているらしい。夜もそれほど活気がないそうだ。「いつでも戻ってきていいから」
女将さんは言った。その優しい言葉に、私はまたあの海を渡ってしまうかもしれない。
もうすぐおばあちゃんのお誕生日🎂
年末におばあちゃんと作ったおせちを食べたり、風邪をひきながらも、なんとか一部楽しいお正月を過ごすことができた。お正月中体調不良からか、精神的にも、昔のフラッシュバックを起こし、涙が止まらず、鬱などにも悩まされたけど。写真は、もうすぐおばあちゃんのお誕生日だから、花屋さんで購入したショパンの調べというシンピジューム。配達をお願いしてきた。今年は、実り多き一年になりますように。
地域性
年末に至り、初めてヒット曲「USA」の歌詞を知りました。
沖縄出身グループだから「辺野古反対」「反米」「基地闘争」みたいな感じかと思ったら。どうやらアメリカべったり、植民地政策万歳大絶賛路線の模様。
が、「東京局だから体制向きにしないと放送させない」なんていう事情があってバージョン。地元に戻ればローラ路線、パンク・バージョンでやってるのかも。
現知事が過去最高得票反米路線なんだから自民党べったり味で歌ったらいられなくなるだろうし、売国奴扱い受けるだろうから。
いわば「オール阪神巨人」が上京すると「巨人阪神」を名乗るような営業政策。
ヒトは変わるもの。
◇軍事政権に軟禁されてた「民主主義の旗手」みたいに同情されてたスーチー女史。
自分が権力握ると少数民族弾圧、虐殺。
◇ナチスに排除されてたユダヤ人。イスラエル建国でパレスチナ、破壊侵略しまくり、殺戮の嵐。
◇日本でも。世界中あっちこっちで報道写真撮って名をあげてた某編集長。かなりの年だけど現役異常性欲者で強姦被害者大量名乗りあげ。
報道カメラマンなんだし、好きな道イカして。自分で自分を「ミートゥー運動」加害者、主人公側から取り上げたらどうだ状態。
・・・てなわけで芸能人にしても生きてかなきゃいけないから。スポンサーやら怒らせると仕事にならないので。「ダ・パンプ」も一回見ただけじゃ判断できないけど。
昔の芸能はヤクザ仕切りだったのに、今は関係しただけで干されるし。
沖縄タレントにしても出自は米軍にやられまくりだったけど結果、牙抜かれたのかもしれない。
無論、誰とでも深く付き合えるわけじゃないから深いところは知るよしもなし。
「転向」も「宗旨替え」もあるから。
しかも同じ宗教内でさえ内ゲバも起こるので。「宗旨一貫」でも実態はわからず。
やってる末端信者でさえ、幹部の言いなり、洗脳状態だから善悪も違いも知らず、「嘘も方便」でまずは自分をだましてる可能性も高いし。
・・・地域性関連で別の話にうつりますと。
来年から「板橋ナンバー」が出来るそうで。めでたし。
いままでは「練馬」だったので。
もとより練馬は板橋から独立した23区目。いわば「庇をかして母屋を取られてた」形からようやく先祖返り。
「練馬ナンバー」を俗に「大根」、足立を「ゲソ」と呼んでたけれど。他の俗称はどうなるんだか。
◇「品川」は昔女郎屋、今SMのメッカだから「ろうそく」「ムチナンバー」なんてのがイカす。
◇「世田谷」は人口100万超えなので「過密」。
◇「杉並」は太宰治の師匠、井伏鱒二が「荻窪風土記」で鳴らした土地なので「だざい」ないし「ダサイ」。
で我が故郷、板橋は。新選組の墓が駅前にあるし、近藤局長終焉の地でもあるので。
「誠」がいいか。・・・ナンバーデザイン、浅葱色のだんだらしかないだろうと思ってたら地味なものになっちゃって。
やっぱ今でも行政は侵略されて以来、薩長側が仕切ってるのだろうか。新選組以外、全国的知名度を誇る要素、土地名物ないのに。
・・・もっとも私は多摩在。生まれただけでは「板橋ナンバー」もらえないけど。
たまたま多摩なんだからなおさら「誠ナンバー」が選べれば。
希望を言えば「富士山」が一番欲しいけれど。
・・・てなわけで歌にしろ沖縄にしろ、親米反米、東京地域性、ローカル事情、心情、政情あれこれ。
決して一律一種にはならず。
本年もいろいろ内容かぶったり、意味不明文多発しましたが。お付き合いありがとうございました。
私は冬至元旦派につき、初詣は終わってますけれど。
皆様におかれましてはどうぞ良いお年を。
杉並ダザイナンバー、井草八幡宮にて
あけましておめでとうございます
自分は冬至を年始にしてるので。
既に改まっていて初詣にも行ってきました。
ところで世間的年末行事にXmasというのがあるけれど。自分はたまたまキリスト教徒に原爆を落とされた民族所属なので。めでたさはなし。
元をたどればキリストがケーキ食ったり、生クリームやらイチゴを知ってたのかも疑問なんだけれど、12/25はキリストの誕生日でもないし。
さらにはキリストが知らない極東島国で恋人がやりまくる日にされてるなんて、お釈迦様でもご存知あるまい。
プレゼント交換はユダが金貨とキリストをトレードしたから正しいか。
元よりアラブ地域のユダヤ人だから有色人種、イエス・キリストなのに。
どうして白人のていになってて、しかも有色人種地帯侵略、奴隷、殺戮のたてまえ宗教になってるのか。
ナチスにしたって教会べったりなのに教祖がユダヤ人なのに該当民族差別政策取ってたのか不明。
◇年末といえば第九だけど。ベートーベンは大みそかに歌うため用の作品を作ったわけでなし。ドイツでもそんな習慣ないっていうし。
ならなぜに我が国では?
単なる交響曲だと演奏して終わり、だけど合唱が入れば参加者から金取れるからどっかの楽団が始めたという説もあり。
ベートーベン当人には印税も使用料も入らず。
・・・といったわけで、「元の意味」やら原義とは一体、どれほど事実として後世他地域まで伝わるのか。
むしろ、人物評にしろ言葉、宗教、イデオロギーにしろ変質しない例が少ないのでは。
したり顔で「近頃、言葉が乱れてる」「元の意味は違う」なんぞと「自分の多感な頃の思い出とズレるのが許せない」、この頃の若者は式に「間違い」を指摘する人が昔から多いけれど。
年数経てば、さかのぼれば、多分、「間違い」だと思ってた使用法が一回変わってまた転覆した、の可能性もあり。
てなわけで他人の「間違い」を直すととんだ恥をかくので。大抵の言葉マニアでも金文や甲骨文字まで解読してるとは思えないし。
「正」と「誤」は地域、時代により変容。
大抵の武将は家系図書き換えだし。人類みな、アフリカ起源だから家柄、血統差別をする奴らは何代限定で威張りたいのか、それ以前になると都合が悪いのか。
「私は明治です」「十代前でお願いしたい」「縄文起源以外は譲らない。他は日本人じゃねーし」「大和朝廷が朝鮮から渡ってきた時から日本が始まったことにしてください。それ以前の遺跡遺骨はなかった線で」「うちの会社は世襲ですけど初代創始者が宇宙から来た、地球原人とは別の流れでお願いします」・・・。
差別区別、他人を見下したり排除するなら堂々自分起源明確にすべき。
人種差別、家柄差別、世襲はあまりにも低能、モノを知らなすぎる連中の、「差別されるべき人種による差別だ」とこの一点から明確。
てなわけで正誤、価値観、意味、人物評価変換、逆転、ない例、何年も潜り抜けて元のまま伝わってる事象がいくつあるのやら。
ならばクリスマスも「罰増す」にして、この一年で巻き起こった「×」を並べ、思い出す日にしてはどうだろう。
固定観念は捨てるべき、根拠を知らないあれこれに流されて自爆しないためにも。
アウンサースーチー氏はついこの前まで軍政に虐められてる民主化の象徴、みたいに祭り上げられてたけど。自分が権力握ったら少数民族虐殺の権化、バケの皮ハギ。正体丸出し。
他人の評価やマスコミ情報、表面で下手に乗れない。・・といっても奥深くまで付き合うわけにもいかないけど。
君子豹変。
今の日本だと悪い意味に使われてるが。スーチー氏にピッタリみたいにみえるけど。
元は「君子豹変、小人革面」。
「君子なら間違いに気ずいたらすぐ改める、小物は顔色を変えるに留まり、根本からは変わらない」の意。
いちいち四字熟語や文字の原典に当たらないとしゃべれない、書けないんじゃ漢学者以外発言するな、になりかねないから、偉そうには言えないけど。
気に食わない発言に対し他人を勉強不足呼ばわりする連中、蒼頡(そうけつ)にでもなったつもりか。文字の創始者、そうけつ、オケツぺんぺん。
差別、差別すべき
古戦場でおなじみ、かどうかわからないけれど所沢は小手指まで行ってきた。
鎌倉幕府を倒した、その火ぶたが切られた当地、新田義貞のいわれにふさわしく、以前は「ちゃんばらラーメン」なる武士のシルエットが目印だった店へ。
経営が変わり、漬物食べ放題の、これまたなかなか味なところ。
ところが所沢。
今日は嫌な予感。
若い女二人でやってるじゃないか。
キャバクラじゃあるまいし。女の料理人は×。
なぜか。一般的に舌の神経が男より少ないらしいのだ。
予感的中。味の前にぬるい。
・・・てなわけで、女には女の、男には男の特性が得手不得手があり。
「コミュニケーション能力が高いから女子受験者は落とした」っていう順天堂の説明は「コミュニケーション能力が低い」どころかバカ丸出しというか、医者になるなら対話能力がなければできないだろうに。諸々裏口インチキ入学操作の言い訳、意味がわからなかったけれど。
「外科は力仕事だから女には無理、泊り勤務ができないから女は取りたくない」というなら筋が通る。
これに反対してる連中は自分が夜怪我したり、子供が夜泣きを始めても診察が受けられなくても、救急がなくてもいい、朝まで我慢する、泊り勤務はなしにするべき、と思ってるんだろうか。
ならば医学部受験差別、男女差別問題以前に児童虐待、育児放棄。
人権問題。
当人は新興宗教でもやってて病院にはかからない、献血拒否、なのやら。
てなわけで。差別にはするべき差別とやめるべき差別あり。
差別は差別すべき。